
故障の予防や早期回復に役立つ栄養戦略
先日、読者の方から以下のような質問をいただきました。
小谷さん
いつもHolos通信を楽しく読んでいます。
個人的な質問なのですが、私は2月から腸脛靱帯炎に悩んでいます。
走っては痛みが再発するのを繰り返していて、モチベーションも低下気味で何とかしたいです。
故障から早く回復するためにおすすめの食事やサプリがあれば教えてください。
今日は栄養という観点から、故障の予防や早期回復に効果的と私が感じていることをシェアしたいと思います。
元気いっぱいにランニングを楽しめて、ついでに頭も冴える毎日を送りたいという方はぜひご覧ください。
全体像=①修復する栄養素の摂取、②炎症の抑制
故障予防と早期回復のために重要なことは次の2つに分類すると分かりやすいと思います。
- 組織を修復する栄養素を摂取すること
- 炎症の抑制(炎症を助長する生活習慣や食品を避け、炎症を抑制する栄養素を摂取すること)
1.組織を修復する栄養素を摂取すること
例えば
- タンパク質(筋肉・腱・靭帯などの原料として不可欠)
- ビタミンC&鉄(体の組織を構成するコラーゲンを強くする)
- ビタミンD&カルシウム(骨の強化)
などがあります。
2.炎症の抑制
例えば、以下の食習慣は炎症を助長し、故障や疲労からの回復を遅らせると考えられています。
- 加工食品(スナック菓子・カップ麺など)
- トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)
- 精製糖(白砂糖、甘い飲料)
- 野菜不足・食物繊維不足
- 過剰なアルコール
- 過度のカフェイン
逆に、以下の栄養素は炎症を抑えることが知られています。
- 水素
- オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
- MSM
- カテキン
- ビタミンD
上記が栄養学の概略になりますが、これだけでも「何から手を付ければ良いのか」と混乱してしまう人もいると思います。
次に、私の経験を踏まえて、どのような優先順位で日々の選択をしていけば良いのか、簡単に実行できるように紹介したいと思います。
第一優先は炎症を助長する悪習を極力減らすこと

最初に注力してほしいのは、炎症を助長する習慣を極力排除していくことです。
これは私の経験に基づく部分が多いのですが、炎症を助長する悪習は他の栄養的な努力(タンパク質など必要な栄養をきちんととり、かつ抗炎症の成分を摂取する)を簡単に無効化してしまうほどインパクトが大きいと直感しています。
例えば、スナック菓子の食べ過ぎをサプリで帳消しにするのは難しいということです。
私は小麦、卵、乳製品に遅延型フードアレルギーがあるのですが、これらの食材を食べる量が増えると炎症を起こして筋肉や関節が痛くなります。
一時的なストレスで甘いパンなどを食べる日が続くと、食事やサプリで栄養素を十分に摂っていても、その努力を打ち消してしまうほど炎症が進行してしまいます。
遅延型フードアレルギーというと、私に特別な話をしているように思われるかもしれませんが、例えば砂糖(これはアレルギーではありません)を多く摂取する日が続くとやはり私は「かゆみ」「痛み」が発生します。
個人差はもちろんあると思いますが、多くの人にとって「まずは避けるべきことを避ける」ことから優先的に始めることは投資対効果の高いアプローチではないかと私は直感します。
やってみよう1
生活を振り返り、以下の要素を減らせないか検討してみましょう(再掲)。
- 加工食品(スナック菓子・カップ麺など)
- トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)
- 精製糖(白砂糖、甘い飲料)
- 野菜不足・食物繊維不足
- 過剰なアルコール
- 過度のカフェイン
完璧にゼロでなくても良いので、今よりも改善できるでしょうか?
やってみよう2
食後に以下の特徴が現れる食品もあなたに合っていない可能性があります。
思い当たるものがあれば、それを2~3か月断ってみて体調の変化を観察してみましょう。
- 眠くなる
- 意欲が低下する
- 疲れる
- お腹が張る
食材選びは『まごわやさしい』を意識
避けるべき食品を避ければ必然的に残るのは体に良い食材となります。
なので、よほどバランスの悪い食べ方をしなければ、基本的に栄養状態は良好になっていると考えて良いと思います。
では、その摂取する食材選びで意識することは何か?
『まごわやさしい』で知られる食材選びはおすすめです。
やってみよう3
食事の際は以下の要素を毎日意識的に取り入れるようにしてみましょう。
- ま=豆(納豆、豆腐、味噌、おから)
- ご=ごま=種実類(ごま、アーモンド、クルミ、ピーナッツ)
- わ=わかめ=海藻(昆布、のり、ひじき、もずく )
- や=野菜
- さ=魚
- し=しいたけ(きのこ類)
- い=いも類
CatalystサプリではRecoveryがおすすめ
CatalystサプリではCatalyst Recovery(CR)が故障予防、早期回復においてはおすすめです。 CRには
- 水素:抗炎症、抗酸化作用
- ビタミンC:強いコラーゲンに必須。筋肉などの組織を強くする
- ビタミンE:細胞膜を強化し、筋肉を壊れにくくする
- ビタミンD:炎症性サイトカインの抑制、骨の強化、筋力低下の予防
- ビタミンB群:タンパク質の合成・代謝を助け、炎症部位の修復を促進
CRは『よりハードなトレーニングができる回復力』のために開発しましたが、それは「より大きな炎症(トレーニング刺激)に耐えられるように」という意味でもありますから、故障予防や故障からの回復にも効果的です。
食習慣を改善すれば、2~3か月で痛みが出にくい元気な体を作ることができます。
(あと、思考もクリアになって頭が冴えます)
ぜひ、本内容を見返して「やってみたい」ことから改善してみましょう!