「安全なの?」気になるサプリと肝臓の関係について

「安全なの?」気になるサプリと肝臓の関係について

こんにちは。
ランニングショップHolosの小谷です。

前回のHolos通信では「50km走をしても筋損傷が全然なかった」という医師の吉田先生のエピソードを紹介しました。

【医師の実例】50km走でCK値331! 筋損傷を半減したリカバリー

その記事の中で吉田先生が『これまでサプリに対してはあまりいいイメージはありませんでした。サプリによる肝機能障害の患者さんなどを診ていたからです。』と語っていました。

これを受けて
「サプリと肝臓にどんな関係があるの?」
「自分の飲んでいるサプリは大丈夫?」
と疑問を持った方もいらっしゃると思います。

そこで、今回は「サプリと肝臓の関係」についての基本的な知識と、Catalystサプリの安全性に関する考え方をお伝えしていきたいと思います。

食べ物もサプリも肝臓で処理される

まず前提として知っておきたいのは、私たちが口にするあらゆる栄養素の多くが「肝臓を通って代謝・処理される」ということです。

食事で摂った炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン・ミネラルなども、基本的には肝臓で必要な形に変換されたり、余剰分は処理されたりしています。

サプリも結局のところ「栄養素のかたまり」なので、その点では普通の食事と大きく変わりません。

つまり、「サプリだから肝臓に悪い」というのは正確ではなく、「どんな成分が、どれくらいの量、どれくらいの継続期間、摂取されているか」が重要となります。

これは例えば、「お酒はサプリではありませんが、飲みすぎると肝臓が悪くなる」のと同じです。

サプリで肝臓がダメージを受けるケースとは?

実際に過去には「サプリで健康被害が起きた」という報告が厚生労働省からも出ています。

肝障害のリスクがある主な例

  • 筋肉増強系(アナボリック系): 男性ホルモン類似成分やステロイド様物質が含まれ、肝毒性を持つことがある
  • ダイエット系サプリ:高用量のカフェイン、緑茶抽出物などで肝炎の症例が報告されたことがある
  • 一部の漢方・ハーブ系: 柴胡(サイコ)、カバカバ、コンフリーなど、肝毒性を持つ成分があることが判明している

薬物性肝障害(DILI)と血液検査について

また、国内外の症例では、こうした製品を過剰に、長期にわたり摂取することで、「薬物性肝障害(DILI)」と呼ばれる状態を引き起こすケースがあります。

薬物性肝障害(DILI)の症状はさまざまです。

初期は無症状のことも多いようですが、進行すると倦怠感、食欲低下、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、かゆみ、尿の色の変化など。

また、血液検査で肝酵素(ASTやALT)を見たことがある方も多いと思いますが、これらの数値の異常上昇も注目です。

肝臓がダメージを受けると(炎症・壊死など)、
→ 肝細胞が壊れる
→ 細胞中にあるAST・ALTが血液中に漏れ出す
→ 血液検査で「上昇」として現れる
という流れです。

特にALTは肝臓に特異的(ほぼ肝臓に分布)なので、ALTの上昇は肝障害の指標としてより信頼されるそうです。
(ASTは筋肉や心臓にもあるので、激しい運動でも上がることがあります。これは前回登場したCK値と同じですね)

成分自体には問題が無くても、製造工程が原因となることも

2024年、小林製薬の機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取した消費者から、腎臓の病気などの健康被害が報告されたことは記憶に新しいかもしれません。

この事例では、問題の原因は「紅麹」そのものの成分や量ではなく、製造工程中に生じた意図しない成分が混入したことが原因である可能性が高いとされているようです。

つまり、安全なサプリを選ぶためには成分自体の安全性はもちろん、その製造工程も信頼に足るものでなければいけないということになります。

Catalystサプリが安全面で配慮していること

ここまでの話で安心してサプリを活用するためには

  • 適切な成分(原料)を使用すること
  • 適切な摂取量を守ること
  • 適切なプロセスで製造された商品を使用すること

が大切であることが分かりました。

Catalystサプリは安心して使用できるように以下のようなポリシーで開発・製造をしています。

GMP認定工場で製造。原料と製造プロセスの基準を合格

GMP = Good Manufacturing Practice(適正製造基準)という認定があるのですが、これは医薬品やサプリメントを「安全に」「一定の品質で」製造するための国際的なルール・基準です。

CatalystサプリはGMP認定の工場に製造を依頼しており、自ずと原材料や製造プロセスの品質には一定の安心材料があると考えて良いでしょう。

*CAEは製造ロット数が小さいため「充填」というカプセルを袋詰めする工程のみGMP認定でない工場に依頼しております。もちろん、依頼する工場は実績・信頼が十分あるところです。商品の中身(カプセル)まではGMP認定の品質です。

エビデンスに基づく成分開発と専門家との連携

Catalystサプリの成分設計(1日あたりの推奨摂取量)はエビデンスに基づいて安全に配慮されています。

私の推奨する使用法を守っていただく限りは過剰摂取の心配はありません。

また、成分設計にあたっては製造を依頼する工場の専門家(医師・薬剤師・管理栄養士など)とも連携しており、私の知識不足などで誤った処方にならないようダブルチェックとしても機能しています。

先述した肝障害のリスクに関しても全商品の全成分が安全であると判断しています。

成分とリスクの関係をまとめた一覧表はこちらの記事にまとめています。

サプリ業界の裏話|国産なのにお手頃価格サプリの秘密

これは業界の闇的な裏話なのですが、Catalyst Spiritsでも使用している成分にスピルリナがあります。

このスピルリナですが、amazonなどでスピルリナサプリを検索するとたくさんの商品が出てきて、一見同じような成分なのに結構な価格差があることに気づくと思います。

だいたい、国産は高くて海外のは安い商品だと思います。
国産=信頼性があると多くの方が思っていので、基本的に高く販売することができます。

もう1年以上前のことですが、私が信頼しているサプリ工場の代表者の方から次のような、注意喚起(?)の情報提供がありました。

「ある会社さんが、国産のスピルリナサプリを販売しているのですが、価格が国産の割には安すぎて、調査してみたら仕掛けがわかりました。

中国産のスピルリナを原料として仕入れて、それに微量の(たしか記憶によると)デキストリンを混ぜるんです。

その工程を国内の工場で行えば、パッケージの原料のところを、スピルリナ・デキストリン加工物(国内製造)と記載できるんです。」

この代表さんは冗談で
「小谷さんのところもスピルリナ(中国製造)を使用されていますが、このテクニックを使って国産にしますか?笑」
と言われたので

「うちは正直者をモットーにしているので辞めておきます」
と回答しておきました。

そのため、Catalyst Spiritsの原材料表記は中国産となっています。

(スピルリナに関する私の考えでは、中国産のきちんとした原料なら国産の原料と効果としては大きな違いはなく、価格としては中国産の方が圧倒的に安いのでコスパが良いと判断して現在のものを使用しています)

このエピソードから、サプリを選ぶ難しさが伝わると思います。

安易に一般化することは避けたいですが、やはり安すぎるものには何か理由があるかもしれません。

最終的には作り手のものづくりへの姿勢をどれだけ信頼できるのかというのが判断材料になってくるのかなぁと個人的には感じています。

まとめ

今回はサプリと安全性というテーマで考えてきました。

テーマの性質上、ちょっとリスクサイドでの見方が強かったかもしれませんが、私の信条としては、きちんと理解した上で使用すればサプリは生活の質の向上やランニングのパフォーマンス向上に役立つツールだと考えています。

(その証拠になるかは分かりませんが、私はレース用のZone以外の全てのサプリを毎日自分でも飲んでいます)

そのツールを安心して十全に活用するためにも

  • 健康診断で定期的に自分の体の状態をチェックしましょう
  • サプリは自分が信頼している会社の商品を容量を守って使いましょう
  • 食事においても体への負担を考慮して、体に良い物を腹八分で感謝して食べましょう

というのが私からの提案です。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!

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