ウルトラの復活力を高める3つのヒント

ウルトラの復活力を高める3つのヒント

こんにちは。
ランニングショップHolosの小谷です。

皆さんはウルトラマラソンを走っていて「復活」を経験したことはありますか?

ついさっきまで凄く辛くてペースも落ち込んでいたのに、急に楽になったかと思えばペースも自然と上がり始める。

ウルトラを何度か走ったことのある方なら一度や二度はこういう経験をしていると思います。

しかし、いざレースで苦しい場面が訪れたとき、100%その復活を信じて粘り強く走れるかというと、そうでもないと思います。

復活を待てずにリタイアして後悔したり、ダラダラ走りが続いて苦しいばかりのレースになってしまったり。

そんな経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。

今回は私がこれまでのレースを振り返って「より早く確実に復活するために役立つこと」をまとめてみました。

せっかく練習を重ねて出場した大会ですから、それをより良い体験にして満喫できるようにご参考にしていただければと思います。

ポイントは補給と考え方をコントロールすること

私は基本的に復活するために意識していることは2つだけです。

  • 補給によって栄養面で体の状態を正常に戻すこと
  • セルフトークを意図的にコントロールし、ポジティブな考え方をキープすること

状況によっては痛みのある個所を治療したり、体温異常(低体温、高熱)を戻したり、仮眠が必要だったりと、上記2つ以外のことが必要になることもあるかもしれません。

ただ、ほとんどのケースにおいては補給とセルフトークの2つが復活のカギであると私は思っています。

補給においては、糖質・水分・電解質を正常な状態に戻すことを最優先する

補給においては、糖質・水分・電解質(主に塩分)の摂取量が適切であったかを、現在の症状やそれまでの補給から推測し、その後の補給を修正していきます。

前回のブログでは「速いランナーは前半から積極的に糖質を補給することで糖質の貯金をつくっている」という話をしました。

ここから、大多数のランナーは復活が必要となるようなレース後半は糖質が不足気味の状態になっていると考えられます。

なので、復活を求める苦しい状況の中では「今は多少タイムロスしても良いから、しっかり糖質を補給して復活しよう」と思うことが役に立つでしょう。(例えば、1時間の間にコンビニおにぎり2個分+バナナ1本を食べるなど)

前回の記事でも「ランニング中の低血糖から正常に戻るにはタイムラグがある(なので、そもそも低血糖にならない工夫が必要)」という話がありました。

低血糖の程度にもよると思いますが、感覚的には1時間くらいで状態が改善してくることが多いように感じます。

なので、低血糖気味の辛い時間帯だと感じたら「次の1時間はしっかり食べて復活しよう」と自分に言い聞かせるようにしています。

時間的な目安があることや、今はペースが落ちても良いと考えられることで精神的にも楽になり、リタイアのリスクを減らすことができます。

次に水分と電解質の補給についてです。

理想的には臨機応変に水分と電解質についてそれぞれ「不足・過剰・適正」の3つの状態を分析して、両者が適正となるように補給する技術があると良いでしょう。

今回は文量が多くなりすぎないように、一般的な傾向の話をしたいと思います。
代表的なケースとして、100kmレースの後半で辛くなっている状況を考えてみます。

だいたい100kmレースの後半は日が昇り気温も上がって発汗量が多くなっています。
すると、水分は不足気味、塩分も不足気味になっているランナーが多いと推測できます。

このような状態のランナーは喪失した水分と塩分を取り戻すことで復活が可能です。

(より長いウルトラの夜間では水分過多になったり、経口補水液の使い過ぎで塩分過多になることもあります。)

水分と塩分を早く取り戻すポイントは

  • 体に水をかけて濡らす、袋に氷を入れて持って走る(額や首すじにあてるのも効果的)。発汗量が減るため体内の水分と塩分を保持しやすい。
  • こまめに水分と塩分の補給をする

の2つです。

ちなみに塩分摂取として岩塩を直接舐めるという方もいらっしゃいますが、復活のために吸収速度を早めたいときは糖質と合わせて補給するのがおすすめです。

例えば、岩塩だけよりも、梅干しおにぎりの方が良いということです。

エイドに塩分が多めの食品が少ない場合は、塩だけ携帯してエイドの食品に振りかけて食べるのも良いでしょう。

【塩分不足(低ナトリウム血症)の代表的な症状】

  • 吐き気・嘔吐
  • 集中力低下・混乱
  • 頭痛・倦怠感
  • 筋肉のけいれん・こわばり
  • めまい・ふらつき

特に「気持ち悪さ」「頭がやられる感じ」が来たら、塩分補給を意識してみてください。

私のこれまでの経験的には、脱水・低ナトリウム血症気味からの復活までの時間の目安は(程度によりますが)60~90分くらいでしょうか。

サロマ湖のように気温の上がるウルトラの後半では低ナトリウム血症に由来する吐き気で悩む方も多いですが、「60~90分くらいかけてでも、きちんと塩分補給を続ければこの吐き気はきっとおさまる」と信じれば頑張りやすくなります。

(あくまで健康第一なので、不安になったら医療関係者の方に相談してください)

前向きなセルフトークで気持ちを切らさない

私はこれまで失敗レースもたくさんしてきましたが、後悔したリタイアの瞬間にほぼ共通して言えることは、そのときに精神的にネガティブになっていたということです。

では、そのネガティブな心理状態はどこから来るのかというと、おそらくセルフトーク(自分の心の中で生じる声)に大きく左右されているのではないかと私は直感しています。

人は言葉を操る能力があります。「ポジティブになれ」と命令されても難しいですが、自分の心の中の言葉ならコントロールが少しは容易になるでしょう。

セルフトークに自覚的になり、意図的に良いセルフトークを発する練習を繰り返すことで、きっと粘り強いランナーになれると私は思っています。

以下にいくつか私のおすすめのポジティブなセルフトーク(及び対照的なネガティブなセルフトーク)を紹介します。

気に入ったものがあれば、ぜひ練習のときなどでも心の中で発して繰り返して使用してみてください。

セルフトークは心の習慣です。習慣は繰り返すことで新しいものを定着させることができます。

  • ×「辛いなぁ」 → 〇「一時的に辛い時間帯が来てるなぁ」
  • ×「ゴールまであと○○kmかぁ」 → 〇「次のエイドまでの走りを最高傑作にしよう」
  • 〇(エイドで補給をした後)「よしっ! 完璧な補給だ! この姿勢でいる限り、自分は大丈夫だ!」 補給をしても何もセルフトークをしない人もいますが、補給は積極的に褒めるチャンスです
  • 〇(うっかりネガティブなセルフトークをしてしまったとき)「・・・と昔は思っていたけど、(ポジティブなセルフトークが続く)」
  • 〇「冷静沈着。思考明瞭。これが自分の走りだ!」(順境、安定しているときに。これは私の走り方のケースに当てはめたものですが、定期的に状態を確認して褒めるのも役立ちます)
  • 〇(チャレンジングな状況に一瞬不安がよぎったとき)「これこそ(このチャレンジこそ)、私が心から望んでいたことだ」

いくつか列挙しましたが、ポジティブなセルフトークのイメージはできたでしょうか?

これは私がスッときて自分に合っていると思った言葉です。
セルフトークに正解はないので、興味の湧いた人は更にご自身にあった言葉をいくつか考えてみるのも面白いでしょう。

キツさを挑戦への意欲へ~気持ちをサポートするサプリ成分~

大会で粘り強く走れるランナーは苦痛(肉体的に快適ではない状態)に対する姿勢が異なっていると言われています。

「早く苦痛から解放されたい」→逆境に弱くなる

「この苦痛を乗り越えて見せる!」→逆境に強くなる

この姿勢のどちらに近づくかは先述のセルフトークが強く関わっていますが、実は脳科学・栄養学的には脳内ホルモンの状態にも違いがあることが分かってきました。

ドーパミンという脳内ホルモン(神経伝達物質)があります。
ドーパミンは「報酬の予感」を感じると活性が高まる物質です。

ドーパミンは報酬へ向けて人を動かす精神的なエネルギーのようなものです。
ドーパミンが活性化しているときは、困難な障壁があっても、それを乗り越えて目標を達成してやろうと意欲が湧いてきます。

ウルトラマラソンの文脈においては、辛い場面でも「ここを乗り切って復活を待てば、まだ納得のいくレースにできるチャンスがある」と力が湧いてくるようなイメージです。

スポーツ栄養学の研究によって、いくつかの成分はこのドーパミンの活性を高め、意欲・集中力を向上して疲労感を軽減してくれることが明らかになっています。

代表的な成分はカフェインです。

コーヒーを飲むことでシャキッとして仕事が捗ったり、気分が高揚してやる気が出てきた経験のある人もいるでしょう。
これにはカフェインがドーパミン活性を高めるという要因が関わっています。

同様にマンゴー葉エキスもカフェインと同様の効果があることが分かってきました。

さらに興味深いことに、マンゴー葉エキスはカフェインと作用機序が異なるため、2つを一緒に摂取すると、それぞれを単独で摂取するよりも効果が大きくなるというデータもあります。

直感的イメージとしては、カフェインを200mg摂取しても100mgの2倍の効果は得られませんが、カフェイン100mg+マンゴー葉エキス100mgなら2倍の効果になるようなものです。

カフェインもマンゴー葉エキスも即効性が高いのでレース中に摂取すればすぐにドーパミン活性を高めることができます。

Catalyst Zoneはこのような働きのあるカフェイン、マンゴー葉エキスに加えて、パフォーマンスアップのためにカプサイシン(脂質代謝アップ、血流改善)と水素(抗酸化、筋疲労軽減)も配合しています。

レース本番で精神と肉体の両面から最高のパフォーマンス状態へ導くよう開発しました。

Catalyst Zoneを使用したお客様の声

【ここぞというときに本当に効きます】
彩の国100マイルのトレランで使いました。15時間ほど経過してアップダウンの続くきついセクションを前に摂取。

しばらくすると明らかに覚醒し、力がみなぎり始めるのを感じられました。何より考え方がポジティブになってきて、それまで感じていた足の痛みも感じなくなり、ぐんぐん上ることができます。これには本当に驚きました。

【苦しさから逃げない強い気持ちが湧いてくる】
高負荷ポイント練習のマストアイテムになっています。特にメンタル面での効果大で、高負荷時に苦しい事には違いないのですが、その苦しさから逃げない強い気持ちを長くキープできると感じています。

まとめ

ウルトラマラソンには「復活」があり、それを自分なりに再現できる能力が高まれば、より強いランナーになることができます。

自信がつき、レースから得られる満足感もより高まります。

  • 喪失した栄養素を補給によって取り戻すこと
  • セルフトークを操りポジティブ思考になること
  • サプリメントの力でドーパミン活性を高めること

は復活をより早く・確実にする再現性の高い方法です。

ぜひ5分だけでも時間をとって今回の内容を自分の言葉で整理してみてください。

理解と定着が進み、逆境に強いランナーになる一歩になるはずです。

今回登場したサプリCatalyst Zoneは6袋セットで2,100円。
100kmレースなら3袋程度の使用なので2大会分です。

記録への挑戦や復活のためのお守りとして、ぜひお試しください。

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